漢字には、さまざまな部首がありますが、その中でも「阝」という字形を持つものがあります。
この部首は、漢字の左側にある場合と右側にある場合で、意味や読み方が変わります。
左側にあるものを「こざとへん」と呼び、右側にあるものを「おおざとへん」と呼びます。
この二つの部首は、どういう違いがあるのでしょうか?
今回は、「こざとへん」と「おおざとへん」の違いについて、詳しく解説します。
こざとへんとおおざとへんの違い
こざとへんとおおざとへんの意味と名称
- 「おおざとへん」と「こざとへん」は、土地や地域に関する漢字に使われる部首です 。
- 「おおざとへん」は、「大きな土地」を表し、「こざとへん」は、「小さな土地」を表します 。
- 「おおざとへん」は、「阝」が漢字の右側に位置したもので、「つくり」と呼ばれます 。
- 「こざとへん」は、「阝」が漢字の左側に位置したもので、「へん」と呼ばれます 。
- 「おおざとへん」は、「大きい」と「里(さと)」で「大里(おおざと)」が語源で、「邑(むら)」が原形です 。
- 「こざとへん」は、「小さい」と「里(さと)」で「小里(こざと)」が語源で、「阜(ふ)」が原形です 。
こざとへんとおおざとへんのむらの違い
- 「邑(むら)」は、「国」「都」「村」「里」「村里」という意味で、人々の住む所を表します 。
- 「阜(ふ)」は、「丘」「土山」「台地」という意味で、盛り上がった土地を表します 。
- 「邑(むら)」は、「群れ」「人が群れる」という意味の「むれ」が語源で、大きな地域割りを示す場合が多いです 。
- 「阜(ふ)」は、ある特定の土地を指す場合が多く、小さい地域割りを示す場合が多いです 。
こざとへんとおおざとへんの日本語での使用
- 「おおざとへん」は、「都」「郡」「部」「郷」など、人々が集まって暮らす所に関係した漢字に多く使われます 。
- 「こざとへん」は、「隣」「隈」「阪」「陵」など、狭い範囲の土地を意味する漢字に多く使われます 。
- 「おおざとへん」と「こざとへん」は、同じ字形でも位置によって意味が変わるため、注意が必要です 。
こざとへんとおおざとへんの漢字一覧
こざとへんの漢字一覧
- 以下は、一般的な「こざとへん」を持つ漢字の一覧です。
- 阪、防、阿、降、陛、陣、陥、陰、陳、陵、陶、陸、険、隅、隆、隊、階、随、隔、隠、隣、際、障、隠
おおざとへんの漢字一覧
- 以下は、一般的な「おおざとへん」を持つ漢字の一覧です。
- 部、郡、郭、郵、郷、都、邦、邪、那、邦
こざとへんとおおざとへんの字形の覚え方
- 「こざとへん」と「おおざとへん」の字形の覚え方は以下のようなものがあります 。
- 「こざとへん」は、「小さい」と「里(さと)」で「小里(こざと)」が語源なので、「小さな土地」を表す左側にあると覚える。
- 「おおざとへん」は、「大きい」と「里(さと)」で「大里(おおざと)」が語源なので、「大きな土地」を表す右側にあると覚える。
- 「こざとへん」は、「阜(ふ)」が原形なので、「丘(おか)」や「崖(がけ)」をイメージすると覚えやすい。
- 「おおざとへん」は、「邑(むら)」が原形なので、「村(むら)」や「都市(みやこ)」をイメージすると覚えやすい。
こざとへんとおおざとへんの書き順と右側左側の違い
こざとへんとおおざとへんの3画の書き順
- 「こざとへん」と「おおざとへん」はどちらも3画ですが、書き順は異なります。
- 「こざとへん」は、左から右に書きます。まず、短い横棒を一本引きます。次に、横棒の右端から斜めに左下に向かって短い縦棒を一本引きます。最後に、短い縦棒の下から横棒を一本引きます。
- 「おおざとへん」は、右から左に書きます。まず、短い縦棒を一本引きます。次に、短い縦棒の上から斜めに右下に向かって短い横棒を一本引きます。最後に、短い横棒の右端から斜めに左上に向かって短い縦棒を一本引きます。
こざとへんとおおざとへんの右側と左側の位置と区別
- 「こざとへん」と「おおざとへん」は、漢字の右側や左側に位置することで意味が変わります。
- 「こざとへん」は、漢字の左側にある場合が多く、「阝」という字形で表されます。
- 「おおざとへん」は、漢字の右側にある場合が多く、「阝」という字形で表されます。
- 例えば、「隣(りん)」は、「こざとへん」と「米(こめ)」で構成される漢字で、「隣り合う小さな土地」を意味します。
- 例えば、「郷(ごう)」は、「おおざとへん」と「王(おう)」で構成される漢字で、「王が治める大きな土地」を意味します。
こざとへんとおおざとへんのさととユウの違い
- 「こざとへん」と「おおざとへん」は、それぞれ「さと」と「ユウ」という音読みがあります。
- 「さと」は、「小さい土地」や「田舎」を意味する音読みで、「阜(ふ)」が原形です。
- 「ユウ」は、「大きな土地」や「都市」を意味する音読みで、「邑(むら)」が原形です。
- 例えば、「陵(りょう)」は、「こざとへん」と「令(れい)」で構成される漢字で、「令(れい)」は「命令する」という意味があります。この漢字は、「さと」の音読みで「りょう」と読みます。「陵(りょう)」は、「命令する小さな土地」や「墓地」を意味します。
- 例えば、「都(と)」は、「おおざとへん」と「者(しゃ)」で構成される漢字で、「者(しゃ)」は「人」を意味します。この漢字は、「ユウ」の音読みで「と」と読みます。「都(と)」は、「人が集まる大きな土地」や「首都」を意味します。
こざとへんとおおざとへんの部首の違い
こざとへんの部首の覚え方
- 「こざとへん」は、漢字の左側にある部首で、「阝」という字形で表されます。
- 「こざとへん」は、漢字の構成要素としては、「土」や「山」などの土地に関する意味を持ちます。
- 「こざとへん」は、漢字の読み方としては、「さと」という音読みがあります。
- 「こざとへん」は、漢字の意味としては、「小さい土地」や「狭い範囲」を表します。
- 「こざとへん」は、以下のような覚え方があります。
- 「こざとへん」は、「小さな土地」を表す左側にあると覚える。
- 「こざとへん」は、「丘(おか)」や「崖(がけ)」をイメージすると覚えやすい。
- 「こざとへん」は、「That’s All Rightではない方」と覚える。
おおざとへんの部首の覚え方
- 「おおざとへん」は、漢字の右側にある部首で、「阝」という字形で表されます。
- 「おおざとへん」は、漢字の構成要素としては、「国」や「都」などの人々が住む所に関する意味を持ちます。
- 「おおざとへん」は、漢字の読み方としては、「ユウ」という音読みがあります。
- 「おおざとへん」は、漢字の意味としては、「大きな土地」や「広い範囲」を表します。
- 「おおざとへん」は、以下のような覚え方があります。
- 「おおざとへん」は、「大きな土地」を表す右側にあると覚える。
- 「おおざとへん」は、「村(むら)」や「都市(みやこ)」をイメージすると覚えやすい。
- 「おおざとへん」は、「ザッツオーライト」という曲に当てはめることができる。「オーザトは右」と覚える。
こざとへんとおおざとへんの部首の名前の由来
- 「こざとへん」と「おおざとへん」の部首の名前の由来は以下のようです。
- 「こざとへん」は、「小さい」と「里(さと)」で「小里(こざと)」が語源です。「小里(こざと)」は、「小さな土地」「小さな田舎」「小さな村」「小さな集落」という意味があります。この言葉から、「小さな土地を表す部首」という意味で「こざとへん」と呼ばれるようになりました。
- 「おおざとへん」は、「大きい」と「里(さと)」で「大里(おおざと)」が語源です。「大里(おおざと)」は、「大きな土地」「大きな田舎」「大きな村」「大きな集落」という意味があります。この言葉から、「大きな土地を表す部首」という意味で「おおざとへん」と呼ばれるようになりました。
こざとへんとおおざとへんの辞書での扱い
こざとへんとおおざとへんの辞書での見方
- 「こざとへん」と「おおざとへん」は、辞書での見方にも注意が必要です。
- 「こざとへん」と「おおざとへん」は、どちらも「阝」という字形で表されますが、辞書では別々の部首として扱われます。
- 「こざとへん」は、「阜部(ふぶ)」という部首名で分類されます。
- 「おおざとへん」は、「邑部(むらぶ)」という部首名で分類されます。
- 「阜部(ふぶ)」は、「土部(つちぶ)」の下にある場合が多く、画数順に並べられます。
- 「邑部(むらぶ)」は、「金部(かねぶ)」の下にある場合が多く、画数順に並べられます。
こざとへんとおおざとへんの辞書での検索の仕方
- 「こざとへん」と「おおざとへん」を持つ漢字を辞書で検索するには、以下のような方法があります。
- 部首検索:漢字の左側や右側にある「阝」を見つけて、それが「こざとへん」か「おおざとへん」か判断します。その後、「阜部(ふぶ)」か「邑部(むらぶ)」を選択して、残りの画数を入力します。すると、該当する漢字の一覧が表示されます。
- 音訓検索:漢字の音読みや訓読みを知っている場合は、それを入力して検索します。すると、その読み方を持つ漢字の一覧が表示されます。その中から、「こざとへん」と「おおざとへん」を持つ漢字を探します。
- 四角番号検索:漢字の形に注目して、それを四角で囲む方法です。「こざとへん」と「おおざとへん」は、「阝」という字形で表されますが、四角番号では「1-2-1-1」という番号になります。この番号を入力して検索すると、「こざとへん」と「おおざとへん」を持つ漢字の一覧が表示されます。
こざとへんとおおざとへんの辞書でのはしご字
- 「こざとへん」と「おおざとへん」を持つ漢字には、はしご字と呼ばれるものがあります。
- はしご字とは、一文字だけ変えて別の漢字になるものです。例えば、「降(こう)」「陛(へい)」「陣(じん)」「陥(かん)」「陰(いん)」「陳(ちん)」「陵(りょう)」「陶(とう)」「険(けん)」「隣(りん)」「際(さい)」「障(しょう)」「隠(いん)」などです。
- はしご字は、漢字の意味や読み方を覚えるのに役立ちます。例えば、「降(こう)」は、「こざとへん」と「雨(あめ)」で構成される漢字で、「雨が降る」という意味があります。「陛(へい)」は、「こざとへん」と「台(だい)」で構成される漢字で、「台に上がる」という意味があります。「陣(じん)」は、「こざとへん」と「車(くるま)」で構成される漢字で、「車を並べる」という意味があります。これらの漢字は、右側の部分が変わるだけで、左側の「こざとへん」は変わりません。そのため、「こざとへん」の意味や読み方を覚えておくと、はしご字を理解しやすくなります。
- また、「おおざとへん」を持つ漢字も同様に、はしご字があります。例えば、「都(と)」「邦(ほう)」「邪(じゃ)」「那(な)」などです。これらの漢字は、左側の部分が変わるだけで、右側の「おおざとへん」は変わりません。そのため、「おおざとへん」の意味や読み方を覚えておくと、はしご字を理解しやすくなります。
- はしご字を覚えることで、漢字のバリエーションやニュアンスを感じることができます。是非、辞書で探してみてください。
まとめ
- 「おおざとへん」と「こざとへん」は、土地や地域に関する漢字に使われる部首です。
- 「おおざとへん」は、「大きな土地」を表し、「こざとへん」は、「小さな土地」を表します。
- 「おおざとへん」は、「邑(むら)」が原形で、「ユウ」という音読みがあります。
- 「こざとへん」は、「阜(ふ)」が原形で、「さと」という音読みがあります。
- 「おおざとへん」と「こざとへん」は、漢字の右側や左側に位置することで意味が変わります。
- 「おおざとへん」と「こざとへん」は、書き順や覚え方にも注意が必要です。
- 「おおざとへん」と「こざとへん」は、辞書で別々の部首として扱われます。
- 「おおざとへん」と「こざとへん」を持つ漢字には、はしご字があります。