韓国語を勉強していると、「あの人って何て言うの?」「あの店って韓国語でどう表す?」など、意外と悩むのが“あの”の使い方です。
実は日本語の「あの」は、韓国語では文脈によってまったく違う表現になるんです。
- 呼びかけるときの「あの〜」
- 指をさして「あの人」「あの建物」などを指すとき
- 会話のつなぎ言葉としての「あの…」
など、使い方を間違えると通じなかったり、違和感を持たれたりすることも。
本記事では、そんな「あの」の韓国語での表現について、以下のポイントをスマホでも読みやすく、やさしく解説します。
- 文脈別の正しい使い分け
- ネイティブがよく使う自然な例文
- ドラマやK-POPで出てくるリアルなフレーズ
これを読めば、あなたの韓国語がグッと自然で伝わりやすくなりますよ!
韓国語で「あの」はどう言う?文脈で違う表現に注意

日本語の「あの」は、実は1つの韓国語では訳せません。文脈ごとに異なる単語を使い分ける必要があります。ここでは、代表的な使い方と韓国語の対応表現をわかりやすく紹介します。
1. 話し始めの「あの〜…」 → 【저기요 / 있잖아】
- 会話のきっかけや注意を引くときに使う「あの…」は、韓国語で以下のように言います。
日本語の「あの…」 | 韓国語の表現 | 用途 |
---|---|---|
あの、すみません | 저기요 | 丁寧な呼びかけ・お店で声をかける時など |
あのさ〜 | 있잖아 | カジュアルな会話、親しい友人間など |
例文:
- 저기요, 이거 얼마예요?(すみません、これいくらですか?)
- 있잖아, 어제 말이야…(あのさ、昨日の話だけど…)
2. 指示語の「あの○○」 → 【저 / 그】
- 「あの人」「あの建物」などのように、物や人を指し示す時には「距離感」がポイント。
指している対象 | 韓国語 | 意味と使い方 |
---|---|---|
話し手・聞き手の両方から遠い | 저 | “あの”に近いニュアンス |
聞き手に近い・話題に出たもの | 그 | “その”に近いが文脈で「あの」と訳されることも |
例文:
- 저 사람 누구예요?(あの人、誰ですか?)
- 그 가게 기억나요?(あの店、覚えてる?)
ポイント:日本語ではどちらも「あの」と言う場合でも、韓国語では状況次第で「그」か「저」を使い分けます。
3. 迷った時のコツ
「この/その/あの」の韓国語はよく混乱しますが、自分と相手との距離をイメージすると選びやすくなります。
- 自分から遠い → 저
- 会話の中で出てきた/共通認識がある → 그
- 自分の近く → 이(これは「この」)
スマホ学習Tips
スマホで覚えるには「저・그・이」の違いを図で見るとわかりやすいです。
後の章で実践例やドラマでの用例も紹介するので、イメージしながら身につけましょう!
呼びかけ・話し始め・指示語の使い分け

韓国語で「あの」と言いたいとき、一番よく使われるのが「呼びかけ」や「会話の導入」としての「あの」です。これは日本語でも会話の始まりや注意を引く時に多用される表現ですね。
1. 「すみません、あの…」→ 저기요(チョギヨ)
お店や通行人に声をかけるときの定番フレーズです。
- 저기요 は日本語の「すみません、あの〜」に相当。
- 発音のポイント:「チョギヨ」ではなく、「チョギヨ↑」と語尾を少し上げると丁寧な印象になります。
例文:
- 저기요, 화장실 어디예요?
(すみません、トイレはどこですか?) - 저기요, 계산이요.
(あの〜、お会計お願いします)
2. 親しい人に使う「あのさ〜」→ 있잖아(イッチャナ)
フランクな場面で、話し始めに「ねえ、あのさ〜」と使うようなニュアンスには 있잖아 がぴったりです。
- カジュアルな会話で使われ、特に若者の間では頻出。
- イントネーションを下げ気味にすると自然。
例文:
- 있잖아, 오늘 영화 보러 갈래?
(あのさ、今日映画観に行かない?) - 있잖아, 나 사실 그 사람 좋아해.
(あのさ、実は私、あの人のこと好きなんだ)
3. 会話の間をつなぐ「あの〜…」→ 어… / 그게…
日本語で「えっと…」のように考える時間を稼ぐための「あの〜」は、韓国語では以下のような言葉が使われます。
- 어…(オー):えーっと…
- 그게…(クゲ):それがですね…
例文:
- 어… 그게 말이죠…
(あの〜、それがですね…) - 어… 잘 모르겠어요.
(あの〜、よくわからないです)
シチュエーションごとに練習しよう
シーン | 使えるフレーズ | 韓国語 |
---|---|---|
レストランで注文したい | すみません、あの… | 저기요 |
友達と雑談スタート | あのさ〜聞いて | 있잖아 |
考えている時 | あの〜それが… | 어…, 그게… |
ワンポイント
ネイティブっぽく聞こえるコツは、イントネーションと間の取り方!
単語だけでなく、リズムとテンポも真似することが大切です。
韓国語の「あの人」「あの店」など実践フレーズ

「あの人って誰?」「あの店、おいしかったよね」など、日常会話では「あの+名詞」のフレーズが頻出します。ここでは、저 / 그 を使った実践的なフレーズを紹介します。
1. 距離や会話の流れで使い分ける「저」と「그」
- 저(チョ):話し手・聞き手の両方から遠い対象
- 그(ク):すでに話題に出ているもの、聞き手に近いもの
例文:
- 저 사람 누구예요?
(あの人、誰ですか?) - 그 가게 정말 맛있었어.
(あの店、本当に美味しかったね) - 저 건물 오래됐네요.
(あの建物、古いですね)
ポイント:日本語では全部「あの」で済むけど、韓国語では文脈が重要!
2. 「あの子」「あのアイドル」も同じ法則
K-POPファンやドラマ好きの方には、「あのアイドルかっこいい」「あの俳優さん好き」などもよく使う表現ですよね。
例文:
- 저 아이돌 알아요?
(あのアイドル知ってる?) - 그 배우, 드라마에서 봤어.
(あの俳優、ドラマで見たよ) - 저 여자 좀 무서워…
(あの女性、ちょっと怖い…)
3. 誤解されやすい使い方に注意
「그 사람(その人)」と「저 사람(あの人)」はニュアンスが違います。
「그 사람」は過去に話した内容や共通認識のある人を指すときに使うことが多いです。
例:어제 말한 그 사람 기억해?
(昨日話したあの人、覚えてる?)
4. 会話でよく使うフレーズ集(コピペOK)
- 저 가게 가봤어?(あの店、行ったことある?)
- 그 남자친구, 어때?(あの彼氏、どう思う?)
- 저 영화 재미있었어.(あの映画、おもしろかったよ)
まとめ:저と그は文脈で切り替え!
状況 | 使う単語 | 理由 |
---|---|---|
遠くにある・見えている | 저 | 話し手にも聞き手にも遠い |
会話の中で話題に出た | 그 | 相手に近い/共有情報 |
スマホで覚えるなら、例文をLINEやメモアプリにコピペして、実際に声に出して練習するのが効果的ですよ!
韓国ドラマやK-POPで使われる「あの」の使い方

韓国語を学ぶ上で欠かせないのが、韓国ドラマやK-POPのセリフから学ぶ実用表現です。「あの」に該当する言葉も、日常的によく使われています。
1. ドラマの中でよく出る「あの〜(呼びかけ)」シーン
韓国ドラマでは、誰かに話しかける時の「저기요(すみません)」や、恋人同士の親しい会話で使われる「있잖아」が自然に登場します。
セリフ例:
- 저기요! 거기서 뭐하세요?
(あの!そこで何してるんですか?) - 있잖아… 나 너 좋아해.
(あのさ… 私、あなたのこと好き)
こういったセリフは感情が込められているので、イントネーションの参考にも◎
2. K-POPの歌詞にも頻出する「그 사람 / 저 사람」
韓国のバラードや恋愛ソングでは「あの人」や「その人」という言葉が感情のこもったフレーズでよく使われます。
歌詞の一例:
- “그 사람 나만 사랑했으면 해”
(その人、私だけを愛してほしい) - “저 사람처럼 되고 싶어”
(あの人みたいになりたい)
→ 歌詞では「그 사람」「저 사람」のように、ニュアンスの違いを繊細に表現しているのがポイント。
3. リアルな韓国語を学ぶには?
- NetflixやYouTubeで韓国ドラマを視聴して、セリフをチェック
- K-POPの歌詞サイトで原文と日本語訳を見比べる
- 気になったフレーズは、そのままメモして口に出す!
おすすめ学習法:推しのセリフで覚える!
自分の好きなドラマやアイドルのセリフは記憶に残りやすいです。
推しの名シーンを思い出しながら「あのって韓国語でこう言うんだ」と覚えると楽しく続きます。
SNSで探すリアル韓国語
X(旧Twitter)やTikTokでは、韓国語字幕付きの名シーン動画が多数あります。
「저기요 명장면(名場面)」「있잖아 고백(告白)」などのタグで検索すると、おすすめです。
ドラマや歌は、教科書には出てこない“本物の会話”を学べる宝庫!
楽しみながら語感と表現力を身につけましょう。
よくあるミスと自然な表現への言い換え

韓国語の「あの」に関する表現では、日本語の感覚で直訳してしまいがちなミスが多く見られます。この章では、ありがちな誤用と、ネイティブに自然に伝わる表現への言い換えを紹介します。
1. 【NG】すべて「あの」で訳す → 【OK】저 / 그 の使い分けを意識
- 日本語では「あの人・あの店・あの映画」とすべて同じように言いますが、
- 韓国語では「그」と「저」の文脈ごとの使い分けが非常に重要です。
誤用例:
- 저 가게 정말 좋았어(聞き手と共有してる店なら “그” が自然)
自然な表現:
- 그 가게 진짜 괜찮았어(あの店、ほんとによかったね)
2. 呼びかけ表現の直訳ミス
- 日本語の「すみません、あの〜」を “아노…” のようにそのまま音訳する人がいますが、これは通じません!
正しくは:
- 저기요(丁寧な呼びかけ)
- 실례합니다(もっとフォーマル)
例文:
- 저기요, 질문이 있어요.(あの、質問があります)
3. 「えっと…」のつなぎ言葉にも注意
日本語の「あの〜」は、話をつなぐために使われますよね。
韓国語ではそれに当たる言葉は「어…」や「그게…」。
誤用例:
- 아노… 그 사람은…(これは意味不明)
自然な表現:
- 어… 그 사람은요…(あの、その人はですね…)
4. 語尾やイントネーションの違和感
同じ単語でも、語尾の上げ下げや声のトーンで印象がガラッと変わります。
「저기요」を平坦に言うと冷たく聞こえることも。
コツ:YouTubeでネイティブの会話を真似しながら音読&シャドーイング!
5. 練習フレーズで慣れよう
以下のフレーズを繰り返し音読すれば、自然な使い分けが身につきます。
シーン | 不自然な例 | 自然な言い換え |
---|---|---|
呼びかけ | 아노, 저기… | 저기요 |
会話の導入 | 아노사… | 있잖아… |
説明のつなぎ | 아노, 그 사람은… | 어…, 그 사람은요… |
ワンポイントアドバイス
「ネイティブっぽく話すには?」
→ 単語よりも流れと感情を意識しましょう。たとえば、「있잖아…」のあとにちょっとためる間を入れるだけで、グッと自然に聞こえます。
間違いを恐れず、たくさん口に出して覚えていけばOK!
恥ずかしがらずに話してこそ、韓国語は伸びますよ!
まとめ
韓国語での「あの」は、シンプルそうで実は文脈ごとに細かく使い分ける必要がある表現です。
- 話し始めや呼びかけ → 저기요 / 있잖아
- 指示語としての「あの○○」 → 저 / 그(距離感と文脈で判断)
- 会話の間を埋める「あの〜」 → 어… / 그게…
- ドラマ・K-POPでの自然な使われ方も参考に
- よくある誤用を避け、自然な言い換えを覚えると◎
日本語感覚のままだと誤解を招くこともありますが、ドラマや会話例から実践的に学ぶことで、ネイティブに通じる韓国語が身につきます。
まずは1つずつ使い方を覚えて、自分の言葉として口に出して練習していきましょう!